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蜂蜜による蜜の「醸造」 伝統の甘味、蜂蜜 2003-04a [甘味ー砂糖、蜂蜜]

2003年10月14日小針店で印刷・配布した畑の便りの再録です。





蜂蜜による蜜の「醸造」


蜂蜜は、古事記にも養蜂の記述があるくらい昔から甘味料として、食料として親しまれてきました。


 ミツバチは朝気温が高くなると飛び始め、日中暖かくなってくると働き蜂(蜜を採る外勤蜂)は巣の外へ出て、花と巣を一日何回も何回も往復します。


 働き蜂は後ろ脚に花粉を抱え、腹の袋、蜜胃を花蜜でいっぱいにして重そうに何度も何度も運びます。花蜜には水分が多く、甘味の大半はショ糖(砂糖)で糖の濃度は10~40%程度です。


 巣に帰った蜂は、巣房の中にいる働き蜂(内勤蜂)に口移しで蜜胃の中の蜜を渡します。蜜胃の中でショ糖は蜜蜂の唾液腺から分泌される酵素によってブドウ糖と果糖に分解されたり、様々な糖類(25種確認されている)ができます。


また、蜂は花粉を食べますが、花粉には、ミネラルやタンパク質など様々な成分、栄養素が含まれています。これに由来する成分が加わります。蜜胃で濃縮し巣房(蜜巣)に貯蔵します。蜂は巣の室温を34℃前後に保ち、風を送るなどして蜜の水分蒸発を早めます。蜜蜂が加えた酵素で様々な成分ができます。


 



酒造りの古いやり方は、乙女が噛んで、それをツボなどに貯えて発酵させるのですが、よく似ています。それで蜜蜂による蜜の「醸造」と呼ばれます。 やがて水分が20%以下になると、蜜蜂は蜜ロウで薄い蓋をかけ、周囲からの水分の吸収やゴミの混入を防ぎます。人間は遠心分離機のような採蜜機に巣をかけて取り上げてしまうわけです。(ハチミツは通常水分23%以下、糖度65%以上)。



蜂蜜の採り方


 



 



蜂蜜の栄養成分は極めて複雑です


大半は果糖、ブドウ糖、ショ糖など糖分の混合物ですが、ロウ状の成分、花粉、脂肪、タンパク質・酵素、有機酸、ミネラルなど様々な成分が含まれます。現在180種以上の栄養物質がしられていますが、これは蜜(花粉)源となった花によって違います。



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