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水稲の高温耐性品種 [有機農業と飢餓、食料自給]

水稲は、生育中に気温が日中で約35℃、夜間でも約30℃を超えると、「高温障害」が発生する可能性があります。日中は稲の蒸散に吸水が追いつかず、しおれて枯れてしまったり、蒸散を防ぐために葉の気孔が閉じと光合成も停止し、生育が止まってやがて枯れてしまったりします。夜間の高温は、稲の呼吸作用を増加させます。日中に生産したデンプンが呼吸で消費されてしまい、穂に送り込む量が少なくなり、登熟(とうじゅく)歩合の低下、乳白米(白未熟粒)発生につながります。出穂後20日間において 日平均気温が 27℃ないし26 ℃( 日最低気温が 24℃)を超えると乳白米(白未熟粒)が多発してます。

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 こうした高温下でも登熟が安定し、品質や収量が低下しにくい高温耐性品種の栽培が近年増えている。水稲の作付面積全体に対する高温耐性品種の割合は、2012年の3・5%から右肩上がりで高まり、20年に1割を超え11.5%、2021年は16.1万ヘクタール・町歩になった。、

 島根や岡山、鳥取など西日本を中心に拡大した「きぬむすめ」品種は、2021年に2012年比で3・2倍になり2万2400ヘクタール。「つや姫」品種は山形や宮城、島根などで栽培され12年比で2倍の1万7100ヘクタール/haで、前年より5%増えた。茨城県では、「にじのきらめき」品種の作付面積が、前年2020年比1・8倍の490ha。同県では、水稲作付面積の8割ほどを「コシヒカリ」が占めていたが、高温による玄米品質の低下などを理由に21年は7割に減っている。

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国の研究機関、農研機構が2021年公表した予測では、二酸化炭素がこのまま増え続け温室効果が進み気温が上昇した場合、全国のコメの収量は今世紀末に2000年ごろと比べて約80%まで低下し、白未熟粒米の発生率は2000年ごろの約5%から今世紀末に約40%まで増えるとしている。(国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 NARO)
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コシヒカリを見てみる。

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