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保存するらっきょう漬・・らっきょう漬③ [手作り食品]

塩漬 そのまま食べたり、適時適量、塩抜きして甘酢などに漬けかえ

下処理をしたらっきょう、もしくは、泥をきれいに洗い落とし水気をきったらっきょうを容器に入れる。
この場合は、食べる時や漬け汁に漬けかえる時にヒゲ根や先端を切り除き薄皮をむき取る。

塩水または塩をふりかけてから水を加える。

塩分、塩の量はらっきょうの重さの7~10%。1kgのらっきょうに対して大さじ5(約75g)~大さじ7(約105g)。
この塩分濃度は、糠漬の糠床とほぼ同じです。梅干は約20%ですから、その半分程度です。
その塩をカップ2~5の水にいれ、火にかけて溶かす。その塩水をらっきょうにかける。

または、同量の塩の一部をらっきょう全体に手ですり込むようにまぶして、残りを全体にふり掛けてから、呼び水に水をカップ2/3~1程度加える。

梅酢があれば、塩分濃度をみて適度に薄めていれます。

塩漬け初期の塩がらっきょうに浸透するまでに茎葉の成長が続きくので、切り口は乱れます。

落し蓋、皿などでらっきょうが浮き上がらないようにする。らっきょうと同重程度の重し、例えば水を入れたペットボトルを乗せる。らっきょうは液面から顔を出さないように保つと、かびが生えにくい。冷暗所へ。容器の底の方の塩分が濃くなりがちです。塩分を均一にするため、1、2回、全体をかき混ぜてください。



10~14日ほどすると食べれます。


この間に乳酸菌による乳酸発酵が進行します。乳酸菌が酸素がないか少ない嫌気環境で、糖質などを栄養源に生息し乳酸を出します。乳酸は抗菌効果が高く、増えるにつれて雑菌の繁殖が抑えられます。乳酸だけでなく、らっきょうの多糖類の「果糖」分解などらっきょう漬の旨味ができてきます。

この乳酸発酵には二つの経路があります。糖質・1分子から2分子の乳酸が出てくるホモ乳酸発酵と糖質・1分子から1分子の乳酸と1分子のアルコール(エタノール)と1分子の二酸化炭素が出てくるヘテロ乳酸発酵です。らっきょう塩漬では、加えられる10%の塩分に耐性を持った乳酸菌ですが、ヨーグルトのブルガリア菌株のように乳酸だけを作るホモ乳酸発酵菌だけではありません。二酸化炭素もだすへテロ乳酸発酵も行われます。それで、途中、発酵している証しで水面にちっちゃな泡がたくさんできます。



糠漬の糠床は約10%の塩分で、様々な菌の繁殖を抑えています。そして毎日、手をいれ掻き混ぜて空気=酸素を入れて、嫌気環境を壊して乳酸発酵やアルコール発酵を抑制しています。大根の糠漬であるタクアンは、直ぐ食べるのなら3%程度でも可。長期保存ならよく干した大根を使い、塩加減を8%位です。そして、押し蓋をして重石をかけます。塩分で大根から引き出される水分で、嫌気環境がつくられ乳酸発酵がおきます。乳酸の高い抗菌効果で腐敗が防がれます。らっきょう漬でも落し蓋や重石などで空気と触れないようにして乳酸発酵を起こします。


この画像はここからお借りしました。

嫌気環境を高めると塩分はもっと減らせます。焼酎ガメという口の直径が4ー5cmで胴が35-40cm、高さ70cmほどの瓶に漬け込む「転がし漬」「けとばし漬」というやり方では、塩はらっきょうの2%程度しか使っていません。らっきょう10kg、塩210g(カップ1)、砂糖1kg、酢・水各カップ1。
口を栓で閉めて新鮮な空気・酸素が入らないようにします。横倒しにして、毎日数回転がす、蹴飛ばすので「転がし漬」「けとばし漬」。ヘテロ酢酸発酵で生じる二酸化炭素ガスは「二、三日ごとに栓を抜いて中にこもった息を抜く」。そして「一夏越す頃には発酵が止まり、食べられる」 出典

逆に塩分を高くした場合は、乳酸発酵がおきません。最初から20%前後の塩分で漬け込んだらっきょうは、乳酸ができません。保存性に優れていますが、ガリガリとした食感になります。また、脱塩工程が長くなることから、らっきょう本来の旨味や風味が損なわれてしまうそうです。

ラッキョウは適度な乳酸発酵により風味が良くなりますが、発酵が進みすぎると色や風味、歯切れなどが悪くなります。1年以上、常温で保存する場合は乳酸発酵を止めるため、5%程度の食塩を加えます。ラッキョウ重量の5%の塩をラッキョウの表面にふり込み、手で押しながら、塩を漬け液に混ぜます。保存期間が長期になる場合は塩の量を増やす必要があります。

塩味以外の調味液につけかえるには、塩漬らっきょうを食べてみて、塩辛ければ塩抜きをします。漬け変えの際に、漬け汁が染み込みやすいように、両端を少し切り落とします。ヒゲ根や薄皮が残っていたら、この時に取り除きます。
塩抜きを短時間で済ますには、塩漬らっきょうの汁を切り、うすい塩水(1%)に酢少量を加えた中に30分つけ、ザルにあけて広げ、2時問陰干しにして汁けを除きます。
時間はかかっても手間を省きたい場合は、ザルなどにあけて、ボールに受けて流水をかけます。時々食べてみて塩気を確かめます。長期間、流水にさらしてらっきょうが柔らかく、ふやけてしまったなら、鍋にタップリのお湯を沸かして、ザルにいれたらっきょうをザルごと鍋に10秒ほどいれ、引き上げて別のザルにあけて湯きりをして冷まします。

漬け変えのレシピ


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