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サツマイモ、サトイモの冬の保存・・低温障害 [作物を丈夫に美味く育てる]

里芋は東南アジア、マレー半島が原産地。サツマイモは南メキシコや中央アメリカ原産。ともに暖かい土地に適した植物で、寒さには強くないのです。今のような気温にあたると腐れが多発します。


サトイモの貯蔵は10℃位が良いとされています。実験的には土を落とし塩素消毒すると0℃でも腐れが殆ど出ず、生きているので種芋にも使えます。腐れをみせたサトイモを切ると殺菌等の生理活性をしめすポリフェノールが凝集し赤い斑点を作っていることが多い。また検査で腐敗芋でも組織は生きていること等から、寒さで外菌の侵入を抑える働きが弱まり、侵入された細胞の自発的細胞死が多くなり腐れと現れると考えられています。 参照

 サトイモは適度な泥が付いており、少し湿り気のあるものが購入では選ばれますが、この湿った泥に侵入する菌がいるわけです。土を落とすと乾燥が進みます。この点に気をつけて芋の外菌を少なくしておけば、腐敗が少なくできるのではと考えられます。また中心部までは侵入⇒腐敗が進んでいることは少ないので、削り落として使えます。


オゾン殺菌をしたサツマイモ

サツマイモの貯蔵は、温度13~15℃、湿度85~95%が適しています。
また、産地では収穫後干したあと、3~4日間、温度30~33℃、湿度90~95%に保ち、その後一気に冷やし 約13度で貯蔵します。これで、収穫時に傷のついたところ、茎をとった傷口にコルク層(傷を覆う組織)形成が促進され、貯蔵中に病原菌の侵入が少なくなり、腐れがすくなくなります。この処理のことをキュアリングといいます。ただ、皮の色が退色します。



処理温度40℃、湿度100%で1.5日間処理する。この高温処理によって黒斑病、潰瘍病菌は死滅しさつまいもの生菌数は約1/2に減少します。傷口にはコルク層が2~3層形成されます。


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コルク細胞は死細胞ですから、傷口に覆ったコルク層から時間がたち寒くなり乾燥するとと脱落します。貯蔵温度が適正で湿度100%で空気の流れの無い雰囲気下がさつまいもを生き生きした状態に保ちます。コルク層の裂け目切れ目から病原菌の侵入がおき、侵入された細胞が自発死や菌の働きで腐れを呈します。中心部までは侵入⇒腐敗が進んでいることは少ないので、削り落として食べれます。

また、寒さにあたることでデンプンが糖化し甘みが増します。
寒さは、サツマイモには痛し痒しです。

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