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食品中の農薬(クロチアニジン・ネオニコチノイド系神経毒)の残留基準設定に関するパブコメ [農薬ー害]

食品中の農薬(クロチアニジン)の残留基準設定に関するパブコメ
案件番号・・495130138
今、改定を行う必要が無い。
理由
(1)必要性が無い
食品添加物と違い、農薬は消費者に直接的メリットがない。専ら農業、生産現場におけるメリットだけである。しかし今回のクロチアニジンの残留基準の改定は、農業、生産現場での必要性が全く示されていない。
三つ葉の残留規制値が1000倍、蕪の葉で2000倍に上がる規制を緩める、日本の生産現場、農家での必要性がまったく示されいない。従って、日本の農業現場では残留基準を緩める改定の必要性がないと判断をせざるを得ない。
(2)農業に不利益を及ぼす可能性
この農薬は、多くの国でミツバチ大量死の原因と疑われているネオニコチノイド系農薬である。ミツバチは花粉を媒介する農業では重要な要となる昆虫である。今回の改定案で我が国でこれ以上のミツバチ大量死が発生する可能性を持つ農薬の使用量は増大するであろう。その農業への悪影響が示されていない。
事前警戒原則(予防原則)を適用して、EUではこの農薬を2013年12月から2年間使用停止にする措置を採っている。このEU規制は大陸規模で行われるから、その結果はミツバチ大量死の原因判断に資するであろう。この農薬の残留基準を緩める改定の必要性が日本農業ではないのだから、改定を遅らせても不利益はない。今、改定を行う必要が無い。
(3)神経毒である農薬を摂取量を増える消費者のデメリットが示されていない。
今回提案された残留基準を緩める改定で生じる摂取量の変化予測が示されていない。摂取量がADI・一日許容摂取量を越えないようにすることは、残留基準設定の基本であるから摂取量試算値があるはずだが、パブリックコメントに供された資料にはない。厚生労働省は、大半の国民である消費者の被るデメリット、潜在的不利益を開示することに無関心と疑わざるを得ない。今回の改定の目的は何なのだろうか。

この農薬は神経シナプス部分に存在する神経伝達物質アセチルコリンの受容体に結合し、神経を興奮させ続ける神経毒である。昆虫では死に至るから、殺虫剤として有効である。人など哺乳動物の受容体への親和性が昆虫の受容体への親和性よりも低いため、昆虫に選択的な毒性を発揮するといわれている。
このような神経毒として選択毒性があるから多用された有機リン系農薬は、子供ら幼少者に対する悪影響、神経毒としての毒性が明らかになって、残留濃度や使用場面の規制が厳しくなった。この農薬も同様の懸念が持たれている。一旦、緩められた基準を再度厳しくすることは難しい。この農薬の子供ら幼少者に対する悪影響、神経毒としての毒性が明らかになってから規制の再厳格化となるであろうが、それはそうした被害者が発生し社会的に認知され問題となるまでは放置するということでもある。この農薬の残留基準を緩める改定の必要性が日本農業ではないのだから、そのような反倫理的な道を拓く改定は許されない。
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