希少な国産はまぐり ハマグリを通して見る海と食の未来(上) [有機農業/食物にする生命との付き合い方]
畑の便り №06-13 2005年4月28日小針店で印刷・配布したものに加筆
ハマグリ、日本人には8000年前から親しまれた食材が、今や消滅寸前。
この春に福岡県糸島の加布里湾で獲れるはまぐりを、扱うことが出来ました。地元の漁師さんが手作業で獲り小さいサイズのものは浜に戻すという、正真正銘の国産天然はまぐりです。砂抜き、洗浄、凍結処理して、旨みと鮮度をそのままにお届けします。
焼き蛤の桑名の現状
蛤(はまぐり)は、日本をはじめ東アジア周辺の人びとには非常に身近な食材です。日本各地の貝塚からも多産し、日本では約8000年前の縄文時代の頃から日本の多くの地域の人びとがその恩恵を受けてきました。しかし、埋め立てによる干潟の消失や海洋汚染に伴い、1980 年代以降、内湾性のハマグリが激減しました。かつて日本中の津々浦々に生息していたハマグリは、ほとんどの地方で消滅もしくは消滅寸前で、100 羽いたトキが5羽になったと喩えられる絶滅危惧種なのです。鹿島灘が主要な産地である外洋性のチョウセンハマグリも、汚染の影響を受けにくいのですが、それでも減少しています。
Meretrix lusoriaハマグリ |
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Meretrix lamarckii チョウセンハマグリ |
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Meretrix petechialis シナハマグ リ:朝鮮半島西岸~中国大陸に分布。内湾の干潟に生息する。日本には自然分布していなかった種。現在、日本に大量に輸入され消費されており、養殖や放流によって国内でも生息が確認されることがある。
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他に台湾以南~東南アジアにはタイワンハマグリ M. meretrix、ミスハマグリ M. lyrataなどが分布する。
2014-02-01 10:24
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