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北里八雲有機牛 [有機農業/食物にする生命との付き合い方]

2013年 2月22日の畑の便りの再録
 
北里八雲有機牛は、2009年に肉用牛として日本で初めて「有機畜産JAS基準」の認定を受けました。2013年2月から扱います。
有機畜産とは3年間、農薬や化学肥料を一切使わない草地で栽培された飼料を食べる家畜を生産することで、飼育、出荷、と畜、保管などの行程が、全て有機でない一般の牛と分離されています。
有機畜産4つのポイント
①飼料は主に有機の飼料を与える。(有機畜産では15%まで非有機飼料給与できますが、北里大学八雲牧場では100%自給有機飼料のみ給与)
②野外への放牧など、ストレスを与えずに飼育する。
③抗生物質などを病気の予防目的で使用しない。(治療で使用した場合は通常の2倍の休薬期間)
④受精卵移植技術を使用しない。

詳しくは
 
函館と室蘭の中間に位置する八雲町は北海道酪農発祥の地としても知られています。この八雲町の人家の影もない内陸部に、北里大学八雲牧場があります。面積は370ヘクタール、この広大な土地で、約280頭の肉用牛を自給飼料100%の草資源のみで生産・肥育しています。

輸入穀物飼料を使わず、自給飼料(八雲牧場の草)100%で肉用牛を飼育し、その排せつ物をたい肥にして牧場に還元するという、自然の循環を大切にした「環境保全型畜産」に取り組んでいます。
元来草食動物である牛は草で育ち、その排せつ物から堆肥を作って牧草地に還元することで無駄のない「資源の循環」が成立します。放っておけば伸び放題になる草を食べるのも牛なら、排せつ物で大地を肥やし、豊かに牧草を茂らすのも牛であり、北里大学八雲牧場は牛がつくる牧場なのです。
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牧場内生産飼料だけで育てます

北里八雲牛は春から秋まで放牧し、冬期は舎飼いされます。四季を通じて当牧場で生産した牧草だけを食べて大きくなります。トウモロコシサイレージや輸入穀物等も一切与えておりません。
牛舎で与えられる飼料は、乾草(牧場生産の乾草および牧草のラップサイレージ)、グラスサイレージ(牧場生産の牧草を貯蔵した発酵飼料)です。

日本の飼料自給率は25%まで低下し、75%の飼料を海外に依存しています。家畜の排泄物は、飼料生産国に還元されず、日本国内で処理しなければなりません。しかし、還元する土地が少ないという問題があります。一方、飼料輸出国は土壌中の養分が持ち出されるため、年々、地力が低下しています。また、人は穀物を直接食べることができるので、これを牛の餌にすれば、遠回しながら、世界の食糧事情に悪影響が出かねないという事情もあります。

牛の種類

牛は頑強で寒さに強く、草のみの飼料でも体重がよく増え、肉の食味も良い性質の牛である日本短角牛など6品種が飼われています。八雲牧場ではこれらを交雑することでさらに放牧適正が高く、草資源を有効に活用できる牛を生産しています。日本短角種(日本在来種)および日本短角種とサレール種(フランス原産)の交雑種の他に、日本短角種、アンガス種、ヘレフォード種、シャロレー種とこれらの交雑種です。
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 大好きな草をおなかいっぱい食べ、ストレスの少ない環境で育った牛は精悍(せいかん)という言葉が似合うくらいに生命力に満ち溢れています。
飼料を自家産牧草のみにしたことで4つのメリットが牧場で生じてます。

1、牛が病気に強くなった(草だけで丸まると太ります)
2、子牛の感染症の心配が少なくなった(経済動物のリスク、死亡率が低下)
3、飼料コストと餌の管理労力が軽減された
4、排せつ物処理のスタッフ負担が軽減された(水分が減り堆肥の作業性が向上、臭気が軽減され作業環境が改善)

健康に良い牛肉

牛肉では、一般的な食事による消費量で、抗ガン作用や肥満防止の脂質代謝などの機能性を、容量依存的に発揮する共役リノール酸(CLA)が多く含まれています。代表的肉牛である和牛(黒毛和種)の倍以上含まれています。脂肪はn-6系とn-3系に大別され、栄養学的にはn-6/n-3系比が4以下が望ましいとされています。和牛(黒毛和種)は19前後ですが、北里八雲有機牛は3以下です。
 
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↓北海道で有機飼料をエサに育った"有機牛”を使用してます。
虹屋小針店で食べた時は美味しかった。

 

 

 

 
 
 

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